18歳からモテ期到来!!肉食女子りょう

全くモテなかった女にありえないぐらいのモテ期が到来した話

★竜馬と私と幹也との恋

竜馬と幹也と私に変えたら

〜部屋とワイシャツとわたし〜

みたいな感じになった笑

 

あんな歌みたいに可愛い恋ならいいけどね。

やきもち妬いちゃって可愛いー

って感じじゃないですけどね。

 

とりあえず誰が誰の彼氏とか、誰が誰の彼女とかもうどーでもよくなるぐらい

 

あたしの気持ちは止められなかった。

 

あたしにとって、かなーり遅い青春なのかもしれない!

 

ニケツ最高〜笑そこ!?笑

 

ヘルメットからする甘ーいムスクの香りが最高で、んでもって

幹也くんの背中いい匂いー

 

ってちょっと変態になってたあたしだが

とにかく何か話しても

全て風の音に吹き消されてしまう。

「あのさ……」

「聞こえなーいなーに?なんていったのー?」

 

このシチュエーション最高!まるでドラマの主人公になった気分だ。

公園についた。

 

2人でとりあえずブランコに乗った。定番でしょー

夜中の公園ってちょっと不気味だわ。でも幹也くんと一緒だし…

この辺は暴走族とか多いから

バイクがブンブンうるさくてすごい。

 

とりあえず、ブランコに乗りながら

 

なにか話さないと…

「あのさ、幹也くん!わがまま言ってごめんね」

 

「いや、俺も寄り道したいと思っていたから…」

えっ?それってあたしと同じ気持ち?

…なわけないよね。

顔はメイクで可愛くなれても、自信がついてこない。追いつけない。

やっぱり自分から話しかけるの怖い

 

「バカ殿」「ビッグ」これトラウマ。

 

あたしなんかと話して楽しいのかな?とか考えてしまうし、冷たい言葉が返ってきそうで怖い。でもなんか話さなきゃと口を開いた。

 

「幹也くんは竜馬とはどのぐらいの付き合いなの?」とありきたりな質問をしてみた。

 

「あっ、兄ちゃんの高校の時の友達で、もうかなり長いな、あと俺の命の恩人なんだ」

「えっ?命の恩人?って?」

「うん、ちょっと理由はいいたくないな。でも俺は竜馬くんには頭があがらないし、竜馬くんのためならなんでもする!そんぐらい大好き」

 

わぁー素敵な師弟愛なんだねー

それを聞いてちょっと悲しくなった。

だとしたらあたしが幹也くんのことを好きになったところで、、、この恋は成立しない!

 

2回目の失恋かぁーこれは!!と思ってしまって、あたし、たぶん寂しそうな顔してたんだと思う。

 

「りょうさん、綺麗だよね!俺初めて会ったときからドキドキしてた」

(本当はケロケロ王国の言葉なんだけど、ここからは標準語にします)

 

そう言われて

前に読んだ本で

「モテる女は、容姿を褒められた時、素直にありがとうと言える」と書いてあったのをふと

思い出した。

 

今使わないでいつ使う〜

 

今でショー!

 

 

「あ、ありがとう」

 

言えた!言えたよ!

 

あのアルプスのハイジの名シーン

 

「クララが立った!クララが立った!」ばりに

猛烈に感動しているあたし!

 

今まで、褒められることもそうそうなかったが

たまに褒められても「いやーそんなことないよ」としか言えなかったから。

 

幹也くんがポツリと

「竜馬くんより早く出会ってたら俺が付き合いたかった」

 

「えっ?」

 

それって?それって?

「ん?どういうこと?幹也くんは可愛い彼女いるじゃん!」

「そっかー俺彼女いたんだった!えへっ」

と頭をかきながら、めっちゃ!とびきり!世界一!可愛く笑った顔が仲野太賀にそっくり!だった。(褒めてます)

 

あー可愛い。やばい心臓がドキドキして飛び出ちゃいそう。久々のドキドキ

気づくと2人ともブランコをこぐのをやめていた。

この沈黙が怖い…

そして

 

「どうしよう…俺好きになっちゃったかも…」

 

えっ?あたしも一目惚れ…

 

「ごめん、あたしも好きになっちゃったかもしれない…」

 

これ普通の関係ならカップル成立!めでたし、めでたしなわけだが

なんせ、2人を取り巻く関係性がひじょうに

よろしくない!

しかも幹也くん16歳だよ。まだ笑若いぞーー

 

だけど2人ともどうしていいかわからない。

お互い好き→両思い

だけど→お互い付き合ってる人がいる。

しかも、あたしは、竜馬の彼女!

幹也くんは竜馬がめちゃくちゃ可愛がってる舎弟みたいなもの。

これって

「兄貴の女を取った」ことにならない?

争いにならない?

「困ったね笑」

困り顔も仲野太賀だ。

「うん!困った」多分あたしの困り顔も

波瑠似のギャルヤンキー笑

 

その時、幹也くんの電話が鳴った。あたしの顔を見て「しーっ」って

どうやら沙樹ちゃんから電話みたいだ。

帰りが遅いから心配してかけてきたんだろう。

そりゃそうよね。いくら先輩の彼女でもこんな可愛い子(自分で言うな!)送っていってなかなか帰ってこなかったら心配になるよね。

 

なんか、沙樹ちゃんに悪いな…

 

「あっ、ごめん、うん、うん大丈夫だよ。今から帰るから、うん」

 

なんて優しい顔して話すんだろう幹也くん。幹也くんの顔見てたら涙が出てきた。お酒の力も働いてるせいか、感情的になっているのだ。

 

幹也くんは、電話を切ったあとあたしに向かってこう言った。

「りょうさん!俺明日、竜馬くんと話すわ!」

 

えっ?このタイミング?今沙樹ちゃんと普通に話して切ったこのタイミングで?なんで?あの話をしながら、何がそうさせた?だって竜馬くん喧嘩強いって有名だし…ボコボコにやられない?

 

「えっ、ちょっと待って!それまずくない?幹也くんボコボコにやられちゃわない?」(かなり失礼な言い方)

 

「うん!半殺しにされるかも!でも、大事な人に嘘はつけないし、隠して付き合うとか俺にはできないから、それに自分に嘘はつけない!俺嘘大っ嫌いだから!やられてもいい、それぐらいのことをしようとしてるわけだから」

 

熱い!熱血すぎない?

えっ?半殺し?怖くない?

えーっ、そうじゃなくて、あたし巻き込まれない?あたしに被害が及ばない?

明日の新聞に載るようなことになんない?と言いたいがすべて心の中で飲み込んで

 

「えっ?だけど、幹也くん、沙樹ちゃんは?あんなに沙樹ちゃん幹也くんのこと大好きなのに…」

「うん…沙樹とは結婚するつもりだったけど、いまは違う…」

「だけど、明日ってやばくない?本当大丈夫?」

そういうと、心配そうなあたしにまたヘルメットをポンって被せて

 

「大丈夫!りょうさんは何も心配しないで!話せばきっとわかってくれるはず!俺らの関係なめないで!」

 

えー俺らの関係なめないでといわれても、2人の関係しらんがな。ポッと出の新人みたいなあたしが悪くならない?2人の師弟関係のなかに1ミリもあたし存在してなくない?

 

というと幹也くんはあたしの手を引っ張りバイクのところまで連れて行った。

 

そっか沙樹ちゃん待ってるし早く帰らないといけないもんね。

 

と思ってたらいきなり止まって

あたしの顎をグイッと持ち上げてキスしてきた。

えっ?

 

「好き!」と笑う仲野太賀!いや違う

幹也くん。

 

えっ?びっくりしてるあたしを、お構いなしに幹也くんは「さぁ乗って」と原チャリの後ろに乗せた。

 

そして、あたしの手をじぶんの腰に回して「帰るよ!」と…そして自分の携帯をあたしに渡し

「連絡先入れておいて!」

 

なんだこの流れは?やっぱり読めない!幹也くん読めなすぎ!

 

幹也くんのヘルメットはいつも甘〜いムスクの香りがする。そしてジャンパーもムスクの香り。あたしはこのムスクの香りが大好き。この香りを嗅いでると媚薬なの?か

善悪がわからなくなっていく気がした。

 

「竜馬が酔っ払って寝ちゃったから悪いんだからね」

「竜馬が寝なかったらこうはなってないかもしれなかったのに」

 

「すべて悪いのは竜馬だ!」

 

「沙樹ちゃんが竜馬の心をちゃんと掴んでないのが悪い!」

 

まぁお酒に酔っぱらってるせいもあるけど…

 

ちなみにキスはマスカットの味でした。ガム食ってたなきっと!笑

 

家に帰るとゆきこは出かけてまだ返ってきてなかった。

千田くんの事以来、あたしとゆきこは一切口を聞いていない。

いつも呑気なテンパのお母さんも

空気を読んでか、一切そこのことには触れてこない。

本当は竜馬と幹也くんと私(部屋とワイシャツとわたし)のこと相談したかったけど、2人が話すのはまだ先になりそうだ。

 

次の日、あたしは起きて仕事に行く用意をしていた。いつも見る太陽も、今日は重く感じる。空気もすべて重く感じる。

とにかくあたしにとってはすべてがドンヨリ重く感じたのだ。

 

今日があたしの命日にならなきゃいいな…

 

いつものようにクレープを焼いてると

今日に限ってゆうまが来なかった。

珍しいこともあるもんだな。

 

仕事が終わり電話を見たら

不在着信が5件あった。すべて竜馬から

すぐに電話をした。

「今仕事終わったーごめんごめん」

 

「昨日大丈夫だった?ごめんな」

 

「うん大丈夫だよ」

 

「幹也に送ってもらったんだろ、あいつに変なことされてない?」

 

ギクッときたが

「なわけないじゃん!」

 

「なーんだそっか、俺あいつならお前になにしても許せると思ってたのに」

 

「えっ?なにしても?なにいってんの?そんなことするわけないじゃん」

 

「だよな!あいつがそんなことするわけないから!もししたらぶち殺す!ははは」

 

えっ?やばい!ぶち殺すって?

 

「あっ、今日くるでしょ、待ってるから、幹也がさ、なんか俺に話あるみたいでさ、俺話すから部屋に来てまってて!」

 

えっ?やっぱり今日話す気なんだね。ほんと大丈夫なのか心配になってきちゃった。

 

でもあたしも逃げるわけにはいかないのだ。

竜馬と電話を切ったすぐあとに幹也くんから電話がきた。

「はい、もしもし」

 

「俺。昨日キスしてごめんね、急にしたくなったから」

 

「ううん大丈夫、(いや突然すぎるがな)それよりさっき竜馬から電話が来て…話してくるの?」

 

「うん、きちんと話す!筋さえ通せばわかってくれると思う。俺、沙樹に言って別れてきたし」

 

えーっ!

 

「えっ?早くない?沙樹ちゃん別れてくれたの?」

 

「いや、納得してないし別れたくないって泣かれた。」

 

鬼畜でしょ、それ

 

「なんて言ったの?」

 

「そのまんま言った!」

 

えっ?そのまんま?

少しはオブラートに包もうよー

 

「えっ?そのまんまって」

 

「りょうさんのこと好きになっちゃったから別れてって!」

 

どストレートすぎるよ〜

 

「えっ?そんなにはっきりと?」

 

「りょうさん!優しいのって罪なのわかる?優しくすると沙樹が俺のこと嫌いになれなくなっちゃうでしょ?そっちのほうが残酷だと思うのよ俺は!」

 

「でも、沙樹ちゃん別れたくないって言ってるんでしょ、可哀想じゃない?」

 

「どうして?気持ちないのに付き合ってるほうが可哀想じゃん!結婚もできないんだよ!それに俺が沙樹と付き合ってて、りょうさんやじゃないの?」

「それは…いやだけど、、、」

 

展開早すぎない?何その性格!びっくりなんだけど、血も涙もない男じゃん?長年付き合ってた彼女をアッサリと振るなんて…切り替え早すぎない?あたしも突然バッサリ捨てられる?

 

「だったら問題なくない?今日きちんと話して俺、堂々と胸張ってりょうさんと付き合いたい!」

 

「でも、哲也くんとか怒るんじゃないの?」

 

「昨日、兄貴に話したら、お前何考えてんの?って言われたし、ぶんなぐられた笑」

 

「ぶん殴られたって、、、大丈夫?」

 

「うん、平気、平気!りょうさんと付き合えるならこんぐらい平気!」

 

そこまであたしのことを思ってくれてるのマジで嬉しかったしでつい

 

「じゃあ、あたしも一緒に行く」

 

「一緒はダメ!俺話し聞かれたくないし、やられてるところ見られたくないし」

 

「でも、心配だもん」

 

「わかった!じゃーきちんと話し終わってから呼ぶからどこかで待ってて!」

 

「わかった!」

 

電話を切ったあと、あたしは竜馬の家の近くで待機することに。

 

待っている間、時計ばかり見てしまう。

 

今のあたしは、幹也くんことよりも

 

今日ニュースにならないよね?あたし巻き込まれないよね?ニュース速報にならないよね?

って自分の心配ばかりしてる

最低〜笑

 

だって、あたしは竜馬の彼女だし、その竜馬が一番可愛がっているのが幹也くん。

誰が見ても、ひじょうにこの関係はよろしくないわけで…

 

さっきは「一緒に行く」なんて言ったけど

今は自分の身が心配でたまらないのだ。

〜女心と秋の空〜byりょう

 

★竜真と私と幹也との恋round2に続く